冬虫夏草はがんに効くとか言われますが、実際どうなんでしょうか。
そもそも冬虫夏草が何かわからない人が多いのでは・・・。
冬虫夏草とはバッカク菌科に属する昆虫に寄生して繁殖するキノコの総称のことをいいます。
中国では昔から万病の薬として重宝されてきました。
夏に草となって実を結び、冬に虫となって動き回る」という発想により、この用語が選ばれたと思われます。
陰陽の要素をあわせ持つ冬虫夏草は、不老不死、強精強壮の秘薬として尊ばれるとともに、
宮廷料理にも最高級の食材として用いられてきました。
秦の始皇帝や楊貴妃が不老長寿を願って求めたと伝えられています。
1993年陸上競技選手大会で中国チームがメダルを独占した際、疲労回復にスッポンと冬虫夏草を飲用していると知られ、
そこから世に名が広まりました。
成分にはアミノ酸をはじめ、ミネラル、ビタミンなど各種の微量元素が含まれており、
副腎皮質ホルモンの分泌を促すという報告もあります。
抗ガン作用,コレステロール低下、肝臓障害や腎臓障害の改善、育毛促進などの効果があるとさ
れています。一般の食物に近い成分なので副作用などはありません。
昔から日本では同属の冬虫夏草属(Cordyceps)の菌に加えてスチルベラ科(Stilbellaceae)などの菌も含めた昆虫や菌に寄生して発生する
麦角菌類の総称としても「冬虫夏草」という呼称が使われてきた。しかし、C. sinensisとの混同を避けるため、総称としては中国での
呼称にならって「虫草(ちゅうそう)」を用いたり、あるいは「冬虫夏草」を使うにしても「冬虫夏草菌」か「冬虫夏草菌類」
と呼ぶことが提唱されている。日本の薬学分野では厳密にC. sinensisのみを冬虫夏草と呼んでいるが、
菌学分野では虫草に対して広義の用例として冬虫夏草の呼称が使われている傾向にある。
しかし本家中国では厳密に冬虫夏草と虫草を区別して扱っている。菌学分野ではC. sinensisを「シネンシストウチュウカソウ」
と呼ぶことが多い。
また、ジャングルにも多くの種が分布しており、その数は千を超える。 それぞれが、蟻、蛾などの昆虫に寄生する。
冬虫夏草属はある種の昆虫が増えすぎるのを抑える効果があり、生態系を調整するはたらきをしている。
2,000人の患者に冬虫夏草を使った臨床実験を実施した最近の研究で、冬虫夏草の効果もいろいろ分かってきました。
投与後観測された副作用としては、精子数および体重の増加のみであったと報告されています。
その他、中国語や英語で掲載された膨大な文献資料を見ると、冬虫夏草の歴史的価値と科学的有効性が認められます。
これまでに行われた基礎研究で、漢方薬冬虫夏草は免疫力や内分泌系、神経系、心臓循環器系、
腎臓泌尿器系に好影響を与えることがわかっています。
具体的には、冬虫夏草による免疫賦活作用としてNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化するほか、
抗ガン作用として肺ガン細胞を撃退する効果も見られます。
鎮静作用、エネルギー代謝を高めるなどの効果もあり、さらに滋養強壮作用があることはもちろん、
育毛促進、コレステロール低下作用、肝臓障害や腎臓障害の改善、抗糖尿病作用のほか、
運動能力を向上させる作用もあるといわれています。